151201 沖縄県石垣島/クバ クバ笠 海人(うみんちゅ)・畑人(ハルサー) 2タイプ
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こちらは石垣島の、「クバ」というヤシ科の植物の葉を使って作られた笠です。
クバは和名では「ビロウ(枇榔)」とも呼ばれます。
沖縄では、神代のこと、昔のことを言い表すのに
「蒲葵ぬ葉ぬ世(クバヌファヌユー)」という言葉があり、
これは、まだ衣類がなくクバの葉を身にまとっていた時代という意味であるそうです。
大きな葉は、蓑(みの)や笠、ぞうり、扇、柄杓などの水汲みの道具など、
古くからさまざまな生活用具や屋根材として、活用されてきました。
クバの木もたいへん堅い素材で、建築や三線の竿、船の櫂(かい)、
甑(こしき/円筒型の蒸し器)などに使われたとのこと。
古来から島の人々の暮らしを支えてくれる、身近で頼れる存在のクバ。
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そのクバを使って作られた、2種類の笠をご紹介します。
写真左は「海人(うみんちゅ)用」タイプ、右は「畑人(ハルサー)用」タイプです。
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どちらも用途としては頭にかぶって日をよけたり雨風を避けたりするものですが、使われる場所(使う人)によって、この形の違いが生まれたそうです。
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作りとしてはどちらのタイプもおなじです。クバと、ホウライチクを材料としています。
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クバ、ホウライチクは石垣島、小浜島のものが使われています。
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笠の縁の部分です。こちらは石垣産のホテイチクを使用しています。
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こちらは「海人(うみんちゅ)」用。地元では、漁師さんがよく使われてきたタイプのものです。
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特徴としては、笠の頂点が平面になっており、畑人タイプよりも傾斜が急になった作りです。
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これは、海上での風の抵抗を和らげる役目があるそうです。
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また、いざというときには笠をさかさにして、漁船(和船のような小さな船)に浸水した海水を汲み出すこともできる、手桶の用途も兼ねているとか。
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こちらはクバの葉の真ん中の、切れ目のない大きな面が使われています。水が染みこみにくいため、多少は雨避けとしても使うことができます。
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畳を作るときにも使われる縫い糸(化繊)を使って、笠を編み付けています。
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こちらは「畑人(ハルサー)」用です。「ハルサー」は地域の言葉で農家の人、畑で働く人という意があります。
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年間を通じて気温が高く、日差しの強い沖縄では、農家の人にとってこのクバ笠とクバ蓑が必需品であったとのこと。
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クバは、中央から放射状、プリーツ状に広がる形で自生していますが、その形を利用した作りになっています。
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笠の内側です。こちらも畳の縫い糸を使用しています。従来の笠では、竹の丸ひごが使われていたそうですが、こちらは糸を使用しているため、軽くなり、また実用的にも耐久性が上がり、使いやすくなっているとのこと。
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あごのところで留める紐は、これまでは綿製を使用していましたが、綿紐が手に入らなくなったとのことで、ポリエステルの黒紐に使用が変更されています。実際に笠を使っている方から「汚れが目立たないように」との意見を聞いて、こちらの色紐を使われているそうです。肌触りが気になる方は、紐とあごの間に手拭いを挟むなどされて使うのもよろしいかと思います。
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紐の先端はほどけないよう、火で処理がされています。通常仕様となりますので、ご安心くださいませ。
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作り手さん曰く、「海人」タイプの方が、難易度の高いとのことです。
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たしかに、あたまに載せると、被っていることをほとんど感じさせないほどの軽さです。
日差しや多少の雨を気にせず、両手をあけて作業に専念できるすぐれもの。
つかう人の話によく耳を傾け、よく考えられたとわかる、とても丁寧な作りです。
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実用的なだけではなく、その見た目の美しさもまた、申し分ありません。
農作業や庭作業、お仕事に、レジャーに。
ぜひ、この心地よさをお試しいただきたいです。
どちらかお好みのタイプをお選びください。
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**沖縄のかご作り**
沖縄県は琉球諸島と呼ばれるかつての琉球王国の領土から
形成されている小さな島の総体と言えます。
奄美群島、沖縄諸島、宮古列島、八重山列島を合わせたものを
琉球諸島と呼び、そのうち奄美群島だけは現在、鹿児島県に属しています。
太平洋と東シナ海という大洋の境をなす、その列島ではぐくまれた植物たちは、
また、日本の他の地域とは違った色彩を帯びながら、
人の手によって生活の道具へと形を変え、人々の暮らしを支えています。
それぞれの島の面積は小さいにもかかわらず、
その熱帯的な気候の突き抜けた青空に映える色の植物たちは、
明るくみずみずしく、あちこちで採取できるという良い意味で繁茂しています。
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こちらは石垣島の、「クバ」というヤシ科の植物の葉を使って作られた笠です。
クバは和名では「ビロウ(枇榔)」とも呼ばれます。
沖縄では、神代のこと、昔のことを言い表すのに
「蒲葵ぬ葉ぬ世(クバヌファヌユー)」という言葉があり、
これは、まだ衣類がなくクバの葉を身にまとっていた時代という意味であるそうです。
大きな葉は、蓑(みの)や笠、ぞうり、扇、柄杓などの水汲みの道具など、
古くからさまざまな生活用具や屋根材として、活用されてきました。
クバの木もたいへん堅い素材で、建築や三線の竿、船の櫂(かい)、
甑(こしき/円筒型の蒸し器)などに使われたとのこと。
古来から島の人々の暮らしを支えてくれる、身近で頼れる存在のクバ。
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そのクバを使って作られた、2種類の笠をご紹介します。
写真左は「海人(うみんちゅ)用」タイプ、右は「畑人(ハルサー)用」タイプです。
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たしかに、あたまに載せると、被っていることをほとんど感じさせないほどの軽さです。
日差しや多少の雨を気にせず、両手をあけて作業に専念できるすぐれもの。
つかう人の話によく耳を傾け、よく考えられたとわかる、とても丁寧な作りです。
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実用的なだけではなく、その見た目の美しさもまた、申し分ありません。
農作業や庭作業、お仕事に、レジャーに。
ぜひ、この心地よさをお試しいただきたいです。
どちらかお好みのタイプをお選びください。
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**沖縄のかご作り**
沖縄県は琉球諸島と呼ばれるかつての琉球王国の領土から
形成されている小さな島の総体と言えます。
奄美群島、沖縄諸島、宮古列島、八重山列島を合わせたものを
琉球諸島と呼び、そのうち奄美群島だけは現在、鹿児島県に属しています。
太平洋と東シナ海という大洋の境をなす、その列島ではぐくまれた植物たちは、
また、日本の他の地域とは違った色彩を帯びながら、
人の手によって生活の道具へと形を変え、人々の暮らしを支えています。
それぞれの島の面積は小さいにもかかわらず、
その熱帯的な気候の突き抜けた青空に映える色の植物たちは、
明るくみずみずしく、あちこちで採取できるという良い意味で繁茂しています。
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こちらは石垣島の、「クバ」というヤシ科の植物の葉を使って作られた笠です。
クバは和名では「ビロウ(枇榔)」とも呼ばれます。
沖縄では、神代のこと、昔のことを言い表すのに
「蒲葵ぬ葉ぬ世(クバヌファヌユー)」という言葉があり、
これは、まだ衣類がなくクバの葉を身にまとっていた時代という意味であるそうです。
大きな葉は、蓑(みの)や笠、ぞうり、扇、柄杓などの水汲みの道具など、
古くからさまざまな生活用具や屋根材として、活用されてきました。
クバの木もたいへん堅い素材で、建築や三線の竿、船の櫂(かい)、
甑(こしき/円筒型の蒸し器)などに使われたとのこと。
古来から島の人々の暮らしを支えてくれる、身近で頼れる存在のクバ。
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そのクバを使って作られた、2種類の笠をご紹介します。
写真左は「海人(うみんちゅ)用」タイプ、右は「畑人(ハルサー)用」タイプです。
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作りとしてはどちらのタイプもおなじです。クバと、ホウライチクを材料としています。
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クバ、ホウライチクは石垣島、小浜島のものが使われています。
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笠の縁の部分です。こちらは石垣産のホテイチクを使用しています。
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こちらは「海人(うみんちゅ)」用。地元では、漁師さんがよく使われてきたタイプのものです。
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また、いざというときには笠をさかさにして、漁船(和船のような小さな船)に浸水した海水を汲み出すこともできる、手桶の用途も兼ねているとか。
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こちらはクバの葉の真ん中の、切れ目のない大きな面が使われています。水が染みこみにくいため、多少は雨避けとしても使うことができます。
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畳を作るときにも使われる縫い糸(化繊)を使って、笠を編み付けています。
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こちらは「畑人(ハルサー)」用です。「ハルサー」は地域の言葉で農家の人、畑で働く人という意があります。
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年間を通じて気温が高く、日差しの強い沖縄では、農家の人にとってこのクバ笠とクバ蓑が必需品であったとのこと。
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クバは、中央から放射状、プリーツ状に広がる形で自生していますが、その形を利用した作りになっています。
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笠の内側です。こちらも畳の縫い糸を使用しています。従来の笠では、竹の丸ひごが使われていたそうですが、こちらは糸を使用しているため、軽くなり、また実用的にも耐久性が上がり、使いやすくなっているとのこと。
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あごのところで留める紐は、これまでは綿製を使用していましたが、綿紐が手に入らなくなったとのことで、ポリエステルの黒紐に使用が変更されています。実際に笠を使っている方から「汚れが目立たないように」との意見を聞いて、こちらの色紐を使われているそうです。肌触りが気になる方は、紐とあごの間に手拭いを挟むなどされて使うのもよろしいかと思います。
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紐の先端はほどけないよう、火で処理がされています。通常仕様となりますので、ご安心くださいませ。
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作り手さん曰く、「海人」タイプの方が、難易度の高いとのことです。
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たしかに、あたまに載せると、被っていることをほとんど感じさせないほどの軽さです。
日差しや多少の雨を気にせず、両手をあけて作業に専念できるすぐれもの。
つかう人の話によく耳を傾け、よく考えられたとわかる、とても丁寧な作りです。
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実用的なだけではなく、その見た目の美しさもまた、申し分ありません。
農作業や庭作業、お仕事に、レジャーに。
ぜひ、この心地よさをお試しいただきたいです。
どちらかお好みのタイプをお選びください。
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**沖縄のかご作り**
沖縄県は琉球諸島と呼ばれるかつての琉球王国の領土から
形成されている小さな島の総体と言えます。
奄美群島、沖縄諸島、宮古列島、八重山列島を合わせたものを
琉球諸島と呼び、そのうち奄美群島だけは現在、鹿児島県に属しています。
太平洋と東シナ海という大洋の境をなす、その列島ではぐくまれた植物たちは、
また、日本の他の地域とは違った色彩を帯びながら、
人の手によって生活の道具へと形を変え、人々の暮らしを支えています。
それぞれの島の面積は小さいにもかかわらず、
その熱帯的な気候の突き抜けた青空に映える色の植物たちは、
明るくみずみずしく、あちこちで採取できるという良い意味で繁茂しています。