430112-1 神奈川県/真竹 ささら目かご 中

静岡と神奈川のあいだに位置する足柄-あしがら-エリア。こちらのささら目かごを作られる方が定住されている地域で、かつては東海道の本道がとおる、交通の要所でもありました。
その足柄平野の北には、神奈川県の面積のうち6分の1を占める「丹沢山地」がひろがります。
また南にいくと、小田原や相模湾を望むことができ、西にいけば箱根の山々や富士山がそびえているという、自然ゆたかな地域であります。

その富士山麓や丹沢山地から、雪解け水の恩恵を存分にうける足柄地域。いまでも、水道に地下水を利用しているところもあるといいます。
また、平野を南北にはしる酒匂川-さかわがわ-があることで、むかしから農耕文化が発達してきました。
その反面、川の氾濫や富士山噴火による火山灰や土石流の被害にもたびたび遭ってきたそうです。
自然と密接にかかわりのある足柄に生える竹は、九州に自生する竹にも劣らないふとさで、
竹細工に利用しやすい節と節のあいだの長い竹が採れるとのこと。

その丹沢山麓や箱根外輪山の足柄で採れる真竹をつかって、
竹細工を営む方がいらっしゃいます。
若いころからこの道の門をたたき、
これまで30年以上にわたって竹細工を続けられています。
この方ならではの、独創性をもったかごの製作にはじまり、
そして途絶えてしまった各地の伝統的なかごの復刻、
破損してしまった緻密な竹工芸の修復や、
それぞれの地域の伝統である祭り道具の製作や
海外においてのかごの製作実演など、じつに多岐にわたる活動をされています。

こちらでご紹介するのは、その方が製作された「ささら目かご」という名の竹かごです。

「目かご(めかご)」というのは編み目が開いているかごの総称です。「ささら目かご」という名は、「ささら状の竹ひごで編んだ、編み目が開いているかご」という意になります。

材料の竹ひごをこのようにささら状に割いて作ることから、その名がつきました。弊店の四代目(先代)がその名を付けたと言います。

こちらのかごは、もとは広島県府中市のある集落で作られていたもので、
おもに食器をあらって置いておく用途のかごとして使われていました。
その府中では、平成の初期には作る方がいなくなり、
いちど途絶えてしまっていましたが、
神奈川において、こちらの作り手の方が
2012年頃から映像資料などをもとに試行錯誤をかさね、復刻されました。

ささら目かごシリーズは「特小・小・中・大・特大」
(おおよそ特小サイズ直径29cm〜特大サイズ直径45cm)と
5サイズの展開でご紹介しております。
こちらのページでは、「中サイズ」をご紹介します。

始まりは真っ直ぐな8本の竹ひごです。サイズによって1.2cmから1.5cmの幅のものを使います。

竹ひごの中心部分だけを残し、サイズによって12枚から14枚になるよう、1本の竹ひごの両端から縦に切れ目を入れていきます。

その後、8本のひごを足で踏みつけつつ、自身も回転しながら、編み込んでいきます。縁の部分は波のように滑らかなラインです。

がっちりとしたかご全体の作りですが、薄作りの縁になっています。

初めは踏みつけて平面状に編んでいくのですが、縁を立ち上げていく際にはタンッタンッと、小気味よくかごを床に叩きつけながら編み目を内側に締めつつ立ち上げていきます。

そして、仕上げはこの底の部分で、ささらがバチッと留められています。

針金も籐(とう)も使わずに、ただ竹のみを編み込んで留めています。

実に無駄がなく、簡潔で、それでいて力強く美しい仕上がりです。

ささら状のひごが光を受けて光沢を放っています。

どの角度から見ても、ハッとさせられる、気品に溢れたかごだと思います。


大きさのイメージです。

食器をふせておく椀かごとして。

タオルやブランケットを入れておくのも良さそうです。

お茶碗やコップなどを置いておくかごや、果物を盛ったり、お菓子を入れておくかごとしても。

右は5年ほど経過したささら目かごです。色味は徐々に飴色へと移り変わっていきます。

また、生け花の器としてお使いになるという話もうかがいますし、
このかごの美しさから、なにも入れずにただかごを飾っているという方もいらっしゃいます。

時や場所を越えて再現された、こちらのささら目かご。
みなさまの暮らしにも迎え入れていただけたら、うれしく思います。


静岡と神奈川のあいだに位置する足柄-あしがら-エリア。こちらのささら目かごを作られる方が定住されている地域で、かつては東海道の本道がとおる、交通の要所でもありました。
その足柄平野の北には、神奈川県の面積のうち6分の1を占める「丹沢山地」がひろがります。
また南にいくと、小田原や相模湾を望むことができ、西にいけば箱根の山々や富士山がそびえているという、自然ゆたかな地域であります。

その富士山麓や丹沢山地から、雪解け水の恩恵を存分にうける足柄地域。いまでも、水道に地下水を利用しているところもあるといいます。
また、平野を南北にはしる酒匂川-さかわがわ-があることで、むかしから農耕文化が発達してきました。
その反面、川の氾濫や富士山噴火による火山灰や土石流の被害にもたびたび遭ってきたそうです。
自然と密接にかかわりのある足柄に生える竹は、九州に自生する竹にも劣らないふとさで、
竹細工に利用しやすい節と節のあいだの長い竹が採れるとのこと。

その丹沢山麓や箱根外輪山の足柄で採れる真竹をつかって、
竹細工を営む方がいらっしゃいます。
若いころからこの道の門をたたき、
これまで30年以上にわたって竹細工を続けられています。
この方ならではの、独創性をもったかごの製作にはじまり、
そして途絶えてしまった各地の伝統的なかごの復刻、
破損してしまった緻密な竹工芸の修復や、
それぞれの地域の伝統である祭り道具の製作や
海外においてのかごの製作実演など、じつに多岐にわたる活動をされています。

こちらでご紹介するのは、その方が製作された「ささら目かご」という名の竹かごです。



こちらのかごは、もとは広島県府中市のある集落で作られていたもので、
おもに食器をあらって置いておく用途のかごとして使われていました。
その府中では、平成の初期には作る方がいなくなり、
いちど途絶えてしまっていましたが、
神奈川において、こちらの作り手の方が
2012年頃から映像資料などをもとに試行錯誤をかさね、復刻されました。

ささら目かごシリーズは「特小・小・中・大・特大」
(おおよそ特小サイズ直径29cm〜特大サイズ直径45cm)と
5サイズの展開でご紹介しております。
こちらのページでは、「中サイズ」をご紹介します。

















また、生け花の器としてお使いになるという話もうかがいますし、
このかごの美しさから、なにも入れずにただかごを飾っているという方もいらっしゃいます。

時や場所を越えて再現された、こちらのささら目かご。
みなさまの暮らしにも迎え入れていただけたら、うれしく思います。


静岡と神奈川のあいだに位置する足柄-あしがら-エリア。こちらのささら目かごを作られる方が定住されている地域で、かつては東海道の本道がとおる、交通の要所でもありました。
その足柄平野の北には、神奈川県の面積のうち6分の1を占める「丹沢山地」がひろがります。
また南にいくと、小田原や相模湾を望むことができ、西にいけば箱根の山々や富士山がそびえているという、自然ゆたかな地域であります。

その富士山麓や丹沢山地から、雪解け水の恩恵を存分にうける足柄地域。いまでも、水道に地下水を利用しているところもあるといいます。
また、平野を南北にはしる酒匂川-さかわがわ-があることで、むかしから農耕文化が発達してきました。
その反面、川の氾濫や富士山噴火による火山灰や土石流の被害にもたびたび遭ってきたそうです。
自然と密接にかかわりのある足柄に生える竹は、九州に自生する竹にも劣らないふとさで、
竹細工に利用しやすい節と節のあいだの長い竹が採れるとのこと。

その丹沢山麓や箱根外輪山の足柄で採れる真竹をつかって、
竹細工を営む方がいらっしゃいます。
若いころからこの道の門をたたき、
これまで30年以上にわたって竹細工を続けられています。
この方ならではの、独創性をもったかごの製作にはじまり、
そして途絶えてしまった各地の伝統的なかごの復刻、
破損してしまった緻密な竹工芸の修復や、
それぞれの地域の伝統である祭り道具の製作や
海外においてのかごの製作実演など、じつに多岐にわたる活動をされています。

こちらでご紹介するのは、その方が製作された「ささら目かご」という名の竹かごです。

「目かご(めかご)」というのは編み目が開いているかごの総称です。「ささら目かご」という名は、「ささら状の竹ひごで編んだ、編み目が開いているかご」という意になります。

材料の竹ひごをこのようにささら状に割いて作ることから、その名がつきました。弊店の四代目(先代)がその名を付けたと言います。

こちらのかごは、もとは広島県府中市のある集落で作られていたもので、
おもに食器をあらって置いておく用途のかごとして使われていました。
その府中では、平成の初期には作る方がいなくなり、
いちど途絶えてしまっていましたが、
神奈川において、こちらの作り手の方が
2012年頃から映像資料などをもとに試行錯誤をかさね、復刻されました。

ささら目かごシリーズは「特小・小・中・大・特大」
(おおよそ特小サイズ直径29cm〜特大サイズ直径45cm)と
5サイズの展開でご紹介しております。
こちらのページでは、「中サイズ」をご紹介します。

始まりは真っ直ぐな8本の竹ひごです。サイズによって1.2cmから1.5cmの幅のものを使います。

竹ひごの中心部分だけを残し、サイズによって12枚から14枚になるよう、1本の竹ひごの両端から縦に切れ目を入れていきます。

その後、8本のひごを足で踏みつけつつ、自身も回転しながら、編み込んでいきます。縁の部分は波のように滑らかなラインです。

がっちりとしたかご全体の作りですが、薄作りの縁になっています。

初めは踏みつけて平面状に編んでいくのですが、縁を立ち上げていく際にはタンッタンッと、小気味よくかごを床に叩きつけながら編み目を内側に締めつつ立ち上げていきます。

そして、仕上げはこの底の部分で、ささらがバチッと留められています。

針金も籐(とう)も使わずに、ただ竹のみを編み込んで留めています。

実に無駄がなく、簡潔で、それでいて力強く美しい仕上がりです。

ささら状のひごが光を受けて光沢を放っています。

どの角度から見ても、ハッとさせられる、気品に溢れたかごだと思います。


大きさのイメージです。

食器をふせておく椀かごとして。

タオルやブランケットを入れておくのも良さそうです。

お茶碗やコップなどを置いておくかごや、果物を盛ったり、お菓子を入れておくかごとしても。

右は5年ほど経過したささら目かごです。色味は徐々に飴色へと移り変わっていきます。

また、生け花の器としてお使いになるという話もうかがいますし、
このかごの美しさから、なにも入れずにただかごを飾っているという方もいらっしゃいます。

時や場所を越えて再現された、こちらのささら目かご。
みなさまの暮らしにも迎え入れていただけたら、うれしく思います。
